労災保険法(労働者災害補償保険法)の概要
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あ、先生!ちぃーっす。 |
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こんにちは。あれ?マサオ。その指の包帯、どうしたんだ? |
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実は、昨日バイト中に指切ってしまってん。まあ、たいしたことないんやけどな~ |
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そうか~。それは災難だったね。お大事に。ところで病院は行ったのかな? |
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病院行ったら治療費がかかるやんか~。家でオカンに治療してもらったで。 |
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うーん。それは「労災」だね。その場合、治療費はかからないんだよ。 |
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えっ、そうなんや!!先生、「労災」ってどういうことなんや? |
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うん。仕事中にケガしてしまった場合は、一般の生活上と違って、治療費の負担はしなくて大丈夫なんだ。 |
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いやいや、アルバイトなんやから、「労災」なんてそんな大げさな!!バイト先も認めてくれへんで~ |
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いや。正社員でもアルバイトでも、「労働者」であることには変わりはないよね。労働者が仕事中(業務上)にケガなどしてしまった場合にそれを保護するために「労災保険法」という法律があるんだよ。 |
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じゃあ、アルバイトでも労災保険を受けられるんですね。でも、給料明細なんか見ても、その保険料なんて払ったことありませんけど・・・ |
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そうだね。仕事していても、自分で保険料を払っていないから、自分が労災保険に入っている、という感覚はないだろうね。労災保険というのは、労働者個人が保険に入るのではなく、会社が入る保険なんだ。 |
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会社が入る、ですか? |
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そう。会社は労働者を雇う以上、会社には業務上のケガなどに対して、労働者を補償してあげる責任があるんだ。会社が労働者の補償をするために入る保険、それが労災保険なんだ。 |
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労災保険は、労働者が入る、ではなくて、会社が入る保険、なんですね。 |
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そう。イメージがわかないなら、自動車の自賠責保険を考えてもらったらいいと思うよ。自賠責は、車を購入したら必ず入るんだけど、それと同じことなんだ。会社が労働者を雇う以上、絶対加入するのが労災保険なんだ。労働者がケガしてしまうと会社には補償する責任があると言ったけど、実際ケガして、もし死亡してしまったら、遺族に対してどれほど損害賠償しないといけないか会社には不安だよね。そういった不安に対するのが、労災保険なんだよね。 |
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なるほど。だから僕たちは保険料を払う必要はないんですね。でも、「アルバイトには労災なんてないわ!!」って僕のバイト先の店長さんが言ってましたけど・・・ |
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それは会社の理解が間違っているからだね。よく、会社が労災を認めない、なんてことを聞くけど、認めたからといって会社に法律によるペナルティが課される、ことはないんだ。労災を起こしたから、とかイメージを気にしている場合もあるんだろうけど、労働者やその遺族から損害賠償で大きな額が請求されて裁判沙汰・・・なんてことよりはいいと思うけどね。「労災保険法」というのは、労働者を守るために、会社が入る労災保険について定めている法律だから、社労士だけじゃなく、会社の経営者にもしっかり知って欲しい法律だね。 |
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