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一般常識(4)-6

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第3節  労働者派遣法

 

1  目的等 (法1条~法3条)                            重要度 ●● 

 

条文

 


【目的 (法1条)】
この法律は、職業安定法と相まって労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の就業に関する条件の整備等を図り、もって派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的とする。

 

 

【用語の意義 (法2条)】
この法律において、次に掲げる用語の意義は、当該定めるところによる。

 


労働者派遣

 

自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする。

 

派遣労働者

 

事業主が雇用する労働者であって、労働者派遣の対象となるものをいう。

 

労働者派遣事業

 

労働者派遣を業として行うことをいう。

 

一般労働者派遣事業(登録型)

 

特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業をいう(常用型と登録型を併用する場合を含む)。

(平1択)(平14択)(平18選)

 

特定労働者派遣事業(常用型)

 

その事業の派遣労働者(業として行われる労働者派遣の対象となるものに限る)が常時雇用される労働者のみである労働者派遣事業をいう。 (平18選)

 

紹介予定派遣

 

労働者派遣のうち、一般派遣元事業主又は特定派遣元事業主が労働者派遣の役務の提供の開始前又は開始後に、当該労働者派遣に係る派遣労働者及び当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受ける者(以下「派遣先」という)について、職業安定法その他の法律の規定による許可を受けて、又は届出をして、職業紹介を行い、又は行うことを予定してするものをいい、当該職業紹介により、当該派遣労働者が当該派遣先に雇用される旨が、当該労働者派遣の役務の提供の終了前に当該派遣労働者と当該派遣先との間で約されるものを含むものとする。

(平16択)

 

 

【船員に対する適用除外 (法3条)】
この法律は、船員職業安定法に規定する船員については、適用しない。

 

 

ちょっとアドバイス

 

(1) 労働者派遣の雇用関係

 


<労働者派遣契約>

 

 

労働者と他人(派遣先)との間に雇用関係は成立しないから、労働者供給事業や出向契約のようなものは、労働者派遣には含まれない。

 

 

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(2) 紹介予定派遣

 


本来、直接雇用を前提とする「職業紹介」は職業安定法によって規律され、労働者派遣とは一線を画すべきものであった。
しかし、労働市場の拡大促進と早期の雇用安定を目的として、これらが連動できる仕組みを整備することが有意義であるとされた。


↓ そこで…


一定の条件のもと、労働者派遣の開始前又は開始後に、将来の求人条件の明示や採用内定を行うことが認められた(つまり、職業紹介を前提とした労働者派遣契約が結べるということ)。なお、派遣先は、紹介予定派遣を受け入れるに当たっては、6箇月を超えて、同一の派遣労働者を受け入れてはならない(派遣先が講ずべき措置に関する指針・平15.12.25厚労告449号)。(平16択)