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一般常識(1)-ガイダンス

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「一般常識」学習を始める前に

 

一般常識とは

社労士試験における「一般常識」とは、社会保険労務士法第9条(社会保険労務士試験の科目)第7号に定める「労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識」のことをいい、さらに労務管理その他の労働に関する一般常識(以下「労働一般」という)と社会保険に関する一般常識(以下「社会一般」という)に分けられます。
なお、その具体的な内容と範囲については、試験センターが明確に示しているわけではありません。したがって、過去の出題を分析し出題範囲を予測することが求められますが、その役割は本講座のテキスト『主要項目編』と『補助項目編』、さらには『白書対策講座』などが担っています。受験生の皆さんは、これらの教材を効果的に活用して本試験に備えてください。
また、雇用環境の変化や労働市場からの要請に対応する法改正が頻繁に行われることから、こうした改正部分も、試験対策上の重要なポイントとなります。

 

本試験について

 

<択一式>

択一式の出題数は各々5問(問1~問5:労働一般、問6~問10:社会一般)の計10問(50肢)です。10点満点中4点以上をとることが合格への最低ラインとなります。
出題傾向としては、労働一般に関しては、統計(労働経済)問題が大半を占めている点社会一般については各法の特徴を問うものが目立つ点があげられます。労働一般については、出題年度において難易度にバラつきがありますが、社会一般については問われる内容が安定しています。まずは、社会一般だけで4点確保することを目指し、余力で統計対策を行ってみてはいかがでしょうか?
択一式対策としては、まず、本書掲載の過去問をもとに出題実績のあるものから押さえ、徐々にその周辺にまで手を広げていきましょう。
「労働一般」については、本書の重要度をもとに各法を学習し、直前期に統計の数値と自分の思い込みのずれを修正していくとよいでしょう。
「社会一般」については、すでに学習済みの、国民年金法、厚生年金保険法、健康保険法を含めた横断整理、保険制度の沿革等をはじめ、広く浅く、しかし「確かな知識」の習得に努めてください。
なお、改正点ばかりに気を取られることのないように、既存の制度の出題にも対応できるようにしておく必要があります。
参考までに、この科目の問1、問2は正答率の低い問題が出やすい傾向にあるといわれています。ペースを乱されないように注意しましょう。

 

<選択式>

□選択式は、労働一般と社会一般にわけて出題され、各々5点満点中3点以上をとることが合格への最低ラインとされます。

□選択式導入後の出題内容は下表のとおりです。出題傾向としては、①直近の白書に掲載された内容が用いられること、②改正が検討されている法律が狙われやすいことが挙げられます。さらに、社会一般に限っては、直近の白書が出題された際に救済措置がとられた例はありません。したがって、白書対策講座と改正法講座の受講は必須といえます。
直前講座の内容を吸収しやすくするための基礎作りを本書で行い、なんとしても基準点の確保を目指しましょう!

 

 

 

労働一般

 

 

社会一般

 

第32回

(H12年)

 

労務管理用語

平成11年版厚生白書

 

第33回

(H13年)

 

労務管理用語

 

「21世紀に向けての社会保障」社会構造について考える有識者会議

(平成12年10月)

 

 

第34回

(H14年)

 

労働組合法、憲法

「公的年金制度の関する考え方」厚生労働省年金局(平成13年9月)

 

第35回

(H15年)

 

男女雇用機会均等法等

平成11年版厚生白書

 

第36回

(H16年)

 

平成15年労働力調査

平成15年版厚生労働白書

 

第37回

(H17年)

 

平成16年版働く女性の実情

平成16年版厚生労働白書

 

第38回

(H18年)

 

労働者派遣法等

「戦後の社会保障 本論」社会保障研究所編(昭和43年)

 

第39回

(H19年)

 

社会保険労務士法

平成18年版厚生労働白書

 

第40回

(H20年)

 

平成18年賃金引上げ等の実態に関する調査、最低賃金法等

高齢者の医療の確保に関する法律

 

第41回

(H21年)

 

憲法、労働組合法、労働関係調整法

児童手当法

 

第42回

(H22年)

 

 

男女雇用機会均等対策基本方針(平成19年厚生労働省告示第394号)

 

確定拠出年金法

 

第43回

(H23年)

 

賃金制度の沿革

介護保険法

 

学習前のアドバイス!

講義やその復習(過去問・テキスト読み込み)は、一定のリズムでこなし、早めに自分のペースにあった学習スタイルを確立しましょう。
学習中に生じた疑問点は、「同志たちの掲示板」などを活用し、その場で解決していくと記憶にも残りやすく効果的です。

 

最後に・・・

ひと通りのインプットが終わるこれからの季節は、各受験スクールの模擬試験のシーズンが到来し、手元のテキストはさらに自分色に染まっていくことになると思います。模擬試験で心がけることは、ただ一つ!それは正答率の高い問題(50%以上)は決して落とさないこと。そして、失敗したときには、「復習あるのみ」です。
最後まで、あきらめることなく、がんばってください!

 

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第 1 編

社会保険に関する
一般常識

第1章 国民健康保険法    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第2章 介護保険法    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
第3章 高齢者の医療の確保に関する法律    ・・・・・・・・・・・・63 
第4章 船員保険法    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87
第5章 確定給付企業年金法    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・101 
第6章 確定拠出年金法    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・115 
第7章 社会保険労務士法    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・131
第8章 社会保険審査官及び社会保険審査会法    ・・・・・・・・151
第9章 日本年金機構法    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161 
第10章 年金給付遅延加算金支給法    ・・・・・・・・・・・・・・・・165 
第11章 社会保険主要法令に関する過去問    ・・・・・・・・・・167

 

 

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【一般常識テキストの構成と使い方】

一般常識科目については、他の主要法令科目と異なり、広範囲にわたる複数の法令が出題対象と考えられるため、テキストの記載項目が多岐にわたります。その一方で、解説講義が必要な箇所は限られており、試験対策としては一読すれば済む項目も少なくありません。そこで、この講座では、インプット講義に用いるテキストを『主要項目編』とし、その他の範囲は『補助項目編』にまとめました。
まずは、講義を聴き、主要項目編に掲載されている内容の習得に努め、あわせて過去問を解いてください。過去問の一部は、補助項目編に該当するものもありますので、少なくともその部分に関しては、補助項目編を用いて確認してください。その際、できれば、その関連事項も一読されることをおススメします。
次に、「特定の法令だけはしっかりやっておきたい」、「時間的に余裕ができた」、「すべての範囲を網羅しないと受験に対して不安である」といった各自のニーズにあわせて、補助項目編のその他の部分(過去問によるチェックをしていない部分)を確認されるとよいでしょう。
また、第1編第11章「児童手当法及び子ども手当法」は、本書制作時点において、関連法案が未成立のため、あくまでも〈参考レベル〉として掲載しています
なお、構成上の都合から、第1編第11章「児童手当法及び子ども手当法」関連、同第12章「社会保険制度の沿革」関連、第2編第5章第2節「労働経済」関連の過去問は『補助項目編』に掲載しております。チェックもれのないようにご注意ください

 

 

主要項目編と補助項目編の分類は、「その法令を理解していく上において、試験対策上、講義で触れる必要があるか否か」という私の主観で行っており、「出題されるか否か」の予想で選別しているのではないことを、申し添えておきます。
2冊のテキストを効果的に使い分けて、最終科目を効率よく乗り切りましょう!

 

 

やま予備  山川靖樹