社労士/初級インプット講座/健康保険法5-12 ~山川靖樹の社労士予備校~

社労士試験対策の決定版!山川靖樹プロデュースの社労士初級レベルのインプット講座!「健康保険法5-12:特定疾病に係る高額療養費」

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第2節  その他の負担軽減

1  特定疾病に係る高額療養費 (令41条9項ほか)            重要度 ●    

 

条文

 


被保険者又はその被扶養者が次のいずれにも該当する疾病として厚生労働大臣が定めるもの(「特定疾病」*1という)に係る療養(食事療養及び生活療養を除く)を受けた場合において、当該療養を受けた被保険者又はその被扶養者が厚生労働省令で定めるところにより保険者の認定を受けたもの*2であり、かつ、当該被保険者又はその被扶養者が同一の月にそれぞれ一の病院等から受けた当該療養に係る一部負担金等が高額療養費算定基準額を超えるときは、当該一部負担金等の額から高額療養費算定基準額を控除した額を高額療養費として支給する。(平6択)(平16択)(平18択)

 


イ) 費用が著しく高額な一定の治療として厚生労働大臣が定める治療を要すること。

 

ロ) イに規定する治療を著しく長期間にわたり継続しなければならないこと。

 

 

 

ここをチェック

 

◆特定疾病に係る高額療養費算定基準額 (令42条9項)

 


次に掲げる者の区分に応じ、当該定める額(75歳到達時特例対象療養に係るものにあっては、当該定める額に2分の1を乗じて得た額)とする。

 

 

被保険者の区分

 

高額療養費算定基準額

 

75歳到達月

 

 

イ) ロに掲げる者以外の者

 

 

10,000円

 

 5,000円

 

ロ) 上位所得者 *3

 

20,000円

 

 

 

ちょっとアドバイス

 

□*1「特定疾病」は、次のとおりである(昭59.9.28厚告156号)。

 


a) 人工腎臓(人工透析)を実施している慢性腎不全

 

b) 血漿(けっしょう)分画製剤を投与している血友病

 

c) 抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群

 

 

□*2 特定疾患給付対象療養に係る保険者の認定を受けようとするときは、所定の事項を、厚生労働大臣が定める医療に関する給付の実施機関を経由して、保険者に申し出なければならない(則98条の2第1項)。

 

↓ また…

 

当該認定を受けた者は、保険医療機関等又は保険薬局等から療養を受けようとするときは、被保険者証又は処方せんに添えて、特定疾病療養受療証を当該保険医療機関等又は保険薬局等に提出しなければならない。ただし、やむを得ない理由があるときは、この限りでない(則99条6項)。(このとき、高額療養費算定基準額を超える部分については、現物給付される)

 

□*3「上位所得者」であっても、70歳に達する日の属する月の翌月以後に特定疾病に係る療養を受けた者及び当該療養のうち国が費用を負担すべき療養に係る疾病として厚生労働大臣が定めるものに係る療養を受けた者は、被保険者の区分イの者とする。(平19択)
*厚生労働大臣が定める疾病は、特定疾病のうちb)とc)とされる(平18.9.8厚労告489号)。

 

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2  高額介護合算療養費 (法115条の2)                     重要度 ●   

 

条文

 


一部負担金等の額(高額療養費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法に規定する介護サービス利用者負担額(高額介護サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)及び同法に規定する介護予防サービス利用者負担額(高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)の合計額著しく高額であるときは、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、高額介護合算療養費を支給する。(平20択)