社労士/初級インプット講座/健康保険法 (補)-1 ~山川靖樹の社労士予備校~

社労士試験対策の決定版!山川靖樹プロデュースの社労士初級レベルのインプット講座!「健康保険法 (補)-1:保険料の決定等」

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第3節 保険料の決定等

1  保険料の意義等 (法155条、法155条の2)               重要度 ●   

 

条文

 

(1) 保険料 (法155条)

 


1) 保険者等は、健康保険事業に要する費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに介護納付金並びに健康保険組合においては、日雇拠出金の納付に要する費用を含む)に充てるため、保険料を徴収する。

 

2) 前項の規定にかかわらず、協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者に関する保険料は、協会が徴収する。

 

 

(2) 保険料等の交付 (法155条の2)

 


政府は、協会が行う健康保険事業に要する費用に充てるため協会に対し、政令で定めるところにより、厚生労働大臣が徴収した保険料その他この法律の規定による徴収金の額及び印紙をもってする歳入金納付に関する法律の規定による納付金に相当する額から厚生労働大臣が行う健康保険事業の事務の執行に要する費用に相当する額(第151条の規定による当該費用に係る国庫負担金の額を除く)を控除した額を交付する。

 

 

2  被保険者の保険料額 (法156条ほか)                     重要度 ●● 

 

条文

 


1) 被保険者に関する保険料額は、各月につき、次に掲げる被保険者の区分に応じ、当該定める額とする。(平6択)(平12択)

 


被保険者の区分

 

 

定める額

 

イ) 介護保険第2号被保険者*1である被保険者

 

一般保険料額*2と介護保険料額*3との合算額

 

 

ロ) 介護保険第2号被保険者である被保険者以外の被保険者

 

 

一般保険料額

 

 

2) 介護保険第2号被保険者である被保険者が介護保険第2号被保険者に該当しなくなった場合においては、その月分の保険料額は、一般保険料額とする。
ただし、次の場合は、一般保険料額と介護保険料額との合算額となる。

 


a) その月に再び介護保険第2号被保険者となった場合

 

b) 介護保険第2号被保険者となった月において介護保険第2号被保険者に該当しなくなった場合(令45条)。

 

 

3) 前月から引き続き被保険者である者がその資格を喪失した場合*4においては、その月分の保険料は、算定しない。(平6択)(平12択)(平13択)(平19択)

 

 

ちょっとアドバイス

 

□*1「介護保険第2号被保険者」とは、介護保険法9条2号に規定する被保険者をいい、市町村又は特別区の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者とされている。

 

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□*2「一般保険料額」とは、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ一般保険料率(基本保険料率と特定保険料率*5とを合算した率をいう)を乗じて得た額をいう。

 

□*3「介護保険料額」とは、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を乗じて得た額をいう。

 

□*4「資格喪失月」における保険料の算定

 


a) 原則

 

 

算定しない

 

b) 同月得喪の場合

 

その月分の保険料を算定する

 

 

c) 同一月内に複数回の得喪があった場合(平16択)

 

得喪回数に応じた算定をする

 

advance

 

◆*5 基本保険料率と特定保険料率

 


【特定保険料率】(法160条14項)

 

 

特定保険料率は、各年度において保険者が納付すべき前期高齢者納付金等の額及び後期高齢者支援金等の額(協会が管掌する健康保険及び日雇特例被保険者の保険においては、その額から法153条及び法154条の規定による国庫補助額を控除した額)の合算額(前期高齢者交付金がある場合には、これを控除した額)を当該年度における当該保険者が管掌する被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める。

 

 

 

【基本保険料率】(法160条15項)

 

 

基本保険料率は、一般保険料率から特定保険料率を控除した率を基準として、保険者が定める。

 

 

□協会は、法160条14項及び15項の規定により基本保険料率及び特定保険料率を定め、又は介護保険料率(後述)を定めたときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に通知しなければならない(法160条17項)。