(2010年度版)社労士初級インプット講座/労働基準法8-14

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「労働基準法8-14:就業規則の規範的効力に関する判例 」

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労働基準法(8)-14

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

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テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

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2  就業規則の規範的効力に関する判例               重要度  ●●

 

判例チェック/社労士テキスト8

 

◇就業規則と労働条件◇

□元来、「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである」が、多数の労働者を使用する近代企業においては、労働条件は、経営上の要請に基づき、統一的かつ画一的に決定され、労働者は、経営主体が定める契約内容の定型に従って、附従的に契約を締結せざるを得ない立場に立たされるのが実情であり、この労働条件を定型的に定めた就業規則は、一種の社会的規範としての性質を有するだけでなく、それが合理的な労働条件を定めているものである限り、経営主体と労働者との間の労働条件は、その就業規則によるという事実たる慣習が成立しているものとして、その法的規範性が認められるに至っているものということができる(秋北バス事件・最高裁大法廷判決 昭43.12.25)。(平17択)


↓ したがって…


□就業規則は、当該事業場内での社会的規範たるにとどまらず、法的規範としての性質を認められるに至っているものと解すべきであるから、当該事業場の労働者は、就業規則の存在および内容を現実に知っていると否とにかかわらず、また、これに対して個別的に同意を与えたかどうかを問わず、当然に、その適用を受けるものというべきである(秋北バス事件・最高裁大法廷判決 昭43.12.25)。(平9択)


↓ だとすれば…


□新たな就業規則の作成又は変更によって、既得の権利を奪い、労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは、原則として、許されないと解すべきであるが、労働条件の集合的処理、特にその統一的かつ画一的な決定を建前とする就業規則の性質からいって、当該規則条項が合理的なものである限り、個々の労働者において、これに同意しないことを理由として、その適用を拒否することは許されない(秋北バス事件・最高裁大法廷判決 昭43.12.25)。(平14択)(平17択)