(2010年度版)社労士初級インプット講座/厚生年金保険法6-5

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「厚生年金保険法6-5:従前額保障」

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厚生年金保険法(6)-5

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----

テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

テキスト本文の開始

 

 

 

7 従前額保障 (平12法附則21条ほか)        重要度 ● 

 

outline

 

◆給付乗率の変遷

 


給付乗率

 

7.5 → 7.125     →5.481(7.125÷1.3)

適用時期

 

H12.4~

H15.4~

H16.4~

H16.10~

 

変遷項目

 

5%適正化
(7.5×0.95)

総報酬制の導入
*スライド率A

*スライド率B

新「再評価率」制度の導入

 

*スライド率A →平成13年平均の消費者物価指数に対する平成14年の同指数の比率を基準に改定(0.991)。(国民年金法では、法定額804.200円×0.991)

 

*スライド率B →平成13年平均の消費者物価指数に対する平成15年の同指数の比率を基準に改定(0.988・平成15年度価額と比較すると0.3%下落)。(国年法では、法定額804.200円×0.988=「794,500円」)
なお、スライド率Bは、「物価スライド特例措置」の理解に必要な知識(数値)である。 

 

 

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◆従前額保障の意義と給付乗率の適用

 

平成15年4月以降にのみ加入期間がある場合>

 

□平成15年4月以降に適用されることとなった「5.481/1,000」か、5%適正化されなかったと仮定したときの乗率「5.769/1,000(5.481÷0.95)」かのどちらかを用いて計算し、結果的に年金額が多くなるほうを適用する。

 

平成15年3月以前にのみ加入期間がある場合>

 

□平成12年3月まで適用されていた「7.5/1,000(適正前の給付乗率)」か、4月以降に適用されることとなった「7.125/1,000(7.5×0.95)」かのどちらかを用いて計算し、結果的に年金額が多くなるほうを適用する。

 

前後の期間の両方に加入期間がある場合>

 

□平成15年4月以降の期間については、a)「5.481/1,000」かb)「5.769/1,000」、平成15年3月以前の期間については、a)「7.125/1,000」か

 

 

b)「7.5/1,000」かのどちらかを用いて計算し、結果的に年金額が多くなるほうを適用する。(この場合、a)かb)かは、前後の期間に関して共通して用いる)。

 

条文

 

厚生年金保険法による年金たる保険給付の額については、給付乗率「5.481/1,000」及び「7.125/1,000」を用いて計算した額が、次に掲げる額を合算して得た額に従前額改定率*1を乗じて得た額に満たないときは、当該掲げる額を合算して得た額に従前額改定率を乗じて得た額を、報酬比例の額とする。(平14択)(平16択)

 


イ)

 

平成15年4月1日前の被保険者であった期間に係る平均標準報酬月額

 

 

 

×


 

 

×

 

平成15年4月1日前の被保険者期間の月数

 

*1,000分の7.5は、昭和21年4月1日以前に生まれた者については、その者の生年月日に応じて、「1,000分の10~1,000分の7.61」と読み替える。

 

 

ロ)

 

平成15年4月1日以後の被保険者であった期間に係る平均標準報酬額

 

 

 

×


 

 

×

 

平成15年4月1日以後の被保険者期間の月数

 

*1,000分の5.769は、昭和21年4月1日以前に生まれた者については、その者の生年月日に応じて、「1,000分の7.692~1,000分の5.854」と読み替える。

 

 

*生年月日による給付乗率の読み替えは、定率制の報酬比例年金には適用しない。

 

advance

 

□*1 「従前額改定率」とは、物価の変動を基準として定められる率であり、平成21年度の当該率は、「1.007」である。