社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「厚生年金保険法5-11:老齢基礎年金の額」
---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----
テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。
テキスト本文の開始
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□当該遺族厚生年金の受給権者が、次のいずれかに該当する場合は、その間、当該加算する額に相当する部分の支給を停止する(1項ただし書き)。(平18択)
b) 同一の支給事由に基づく国民年金法による「遺族基礎年金」の支給を受けることができるとき(2項)。
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↓ また…
□中高齢寡婦加算の額が加算された遺族厚生年金の受給権者が65歳に達した場合における年金の額の改定は、その者が65歳に達した日の属する月の翌月から行う(3項)。
□*2 老齢基礎年金の額に「乗じる数」は、次のとおりである(昭60法附則別表第9)。
妻の生年月日 |
乗数
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昭和2年4月1日以前に生まれた者 |
0 |
昭和2年4月2日から昭和3年4月1日までの間に生まれた者 |
312分の12 |
昭和3年4月2日から昭和4年4月1日までの間に生まれた者 |
324分の24 |
: |
: |
昭和28年4月2日から昭和29年4月1日までの間に生まれた者 |
480分の324 |
昭和29年4月2日から昭和30年4月1日までの間に生まれた者 |
480分の336 |
昭和30年4月2日から昭和31年4月1日までの間に生まれた者 |
480分の348 |
↓ ここで…
□計算に用いる乗数の意味は?
9 遺族厚生年金の加算の特例-2 (妻と子の特例・昭60法附則74条)
重要度 ●
◆遺族基礎年金を受けられないときの加算
□「子のある妻」又は「子」であるにもかかわらず、遺族厚生年金の受給権のみが発生し、遺族基礎年金の受給権は発生しないという特殊な場合がある(一般的には、「子」がいるのだから、“2階建て年金”の支給となるはずであるが…)。
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↓ 具体的には…
a) 障害厚生年金(障害等級1級又は2級)の受給権者であって、
b) 老齢基礎年金の受給権者でなく(受給資格期間も満たしていない若年者)、
c) 海外に居住し、国民年金法の被保険者となっていないとき。
↓ このような場合…
障害厚生年金の受給権者の死亡について、「遺族厚生年金」の受給権は発生するが、「遺族基礎年金」の支給要件のいずれにも当てはまらないことから、遺族厚生年金のみが支給されるという特殊なケースが生ずることになる。
↓ そこで…
□このような夫が死亡した場合、厚生年金保険法から「遺族基礎年金額及び子の加算額」相当が、遺族厚生年金に特例加算されるというもの(結果的には、遺族基礎年金と併せて受給している場合と同額となる制度!)。
*当然、妻も子も、本来の“遺族の範囲”に該当する者でなければならない。
◆妻に支給される場合 (1項)
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◆子に支給される場合 (2項)
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□この規定によりその額が加算された遺族厚生年金のうち、当該加算額に相当する部分は、国民年金法第20条、厚生年金保険法第38条その他これらの規定に相当する「併給の調整」に関する規定であって政令で定めるものの適用及び厚生年金保険法第63条第1項第5号(妻の失権事由)の適用については、“遺族基礎年金”とみなし、遺族厚生年金でないものとみなす(6項)。