社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「厚生年金保険法5-10:経過的寡婦加算」
---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----
テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。
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8 遺族厚生年金の加算の特例-1 (経過的寡婦加算・昭60法附則73条)
重要度 ●
◆経過的寡婦加算の意義
↓ このとき…
□中高齢寡婦加算額は“定額制(遺族基礎年金の額×3/4)”であるのに対し、老齢基礎年金の額は“加入期間”に影響される年金である。
↓ したがって…
受給権者の生年月日による加入可能な期間によっては、急激な年金額の低下が起こることが考えられるため、中高齢寡婦加算額の水準を保障する場合がある。
1) 中高齢寡婦加算の額が加算された遺族厚生年金の受給権者であって昭和31年4月1日以前に生まれたもの*1(死亡した厚生年金保険の被保険者又は被保険者であった者の妻であった者に限る)がその権利を取得した当時「65歳以上であったとき」、又はその額が加算された遺族厚生年金の受給権者が「65歳に達したとき」は、当該遺族厚生年金の額は、遺族厚生年金の額に、次の額を加算した額とする。
(平4択)(平14択)
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□*1 なぜ、昭和31年4月1日以前に生まれたものが対象となるのか?
この生年月日の者は、新法施行日(S61.4/1)において満30歳以上の者である。
↓ ということは…
60歳に達するまで残りが“30年未満”となり、強制被保険者としての加入期間だけでは中高齢寡婦加算相当額の老齢基礎年金額(少なくとも「360/480月」が必要)に達することができないからである。