(2010年度版)社労士初級インプット講座/健康保険法3-10

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「健康保険法3-10:療養の給付を受けようとする者」

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健康保険法(3)-10

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----

テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

テキスト本文の開始

 

 

条文

 

3) 療養の給付を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち、自己の選定するものから受けるものとする。

 


イ) 厚生労働大臣の指定を受けた病院若しくは診療所(保険医療機関)又は薬局(保険薬局)

 

ロ) 特定の保険者が管掌する被保険者に対して診療又は調剤を行う病院若しくは診療所又は薬局であって、当該保険者が指定したもの(事業主医療機関(事業主医局))

 

ハ) 健康保険組合である保険者が開設する病院若しくは診療所又は薬局(健康保険組合直営医療機関)(平14択)

 

 

ちょっとアドバイス

 

◆担当医療機関の特徴

 


保険医療機関
又は
保険薬局

 

□一般に開放することを目的とする医療機関で、厚生労働大臣の指定を受けたもの。

 

□健康保険法のみならず医療保険各法の医療を担当する(特定の制度の専属となることはできない)。

 

□担当従事者は保険医又は保険薬剤師でなければならず、また、運営等について健康保険法の規制を受ける。

 

 

事業主
医療機関

 

□健康保険組合における「事業主医局」が該当する。

 

□担当従事者は、保険医又は保険薬剤師でなくてもよい。

 

□厚生労働大臣の指導、監査の対象とならない。

 

□一部負担金の減免ができる。

 

 

健康保険組合
直営医療機関

 

□健康保険組合の組合員たる被保険者及び被扶養者のみ利用できる。

 

□担当従事者は、保険医又は保険薬剤師でなくてもよい。

 

□厚生労働大臣の指導、監査の対象とならない。

 

□一部負担金は、原則として、徴収されない。

 

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◆被保険者証の提出 (則53条)

 

 


□法63条第3項イ~ハに掲げる病院又は診療所(以下「保険医療機関等」という)から療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費に係る療養を受けようとする者は、“被保険者証”を(被保険者が70歳に達する日の属する月の翌月以後であるときは、“高齢受給者証”を添えて)当該保険医療機関等に提出しなければならない(1項)。(平16択)

 

↓ ただし…

 

□やむを得ない理由があるときは、その理由がなくなったときに、遅滞なく、被保険者証を(一定の被保険者は、高齢受給者証を添えて)当該保険医療機関等に提出しなければならない。

 

↓ なお…

 

□保険者は、被保険者又はその被扶養者が70歳に達する日の属する月の翌月以後であるときは、当該被保険者に「高齢受給者証」を有効期限を定めて交付しなければならない(則52条1項)。(平20択)

 

↓ また…

 

□被保険者証に一部負担金の割合及び高齢受給者証を兼ねる旨を明記することにより、高齢受給者証の交付に代えることができる(平15.8.29保発0829003号・庁保発0829001号)。

 

 

◆処方せんの提出 (則54条)

 


□保険薬局等から薬剤の支給を受けようとする者は、保険医療機関等において、診療に従事する保険医又は医師若しくは歯科医師が交付した処方せんを当該保険薬局等に提出しなければならない。

 

↓ ただし…

 

□当該保険薬局等から被保険者証の提出を求められたときは、当該処方せん及び被保険者証を(一定の被保険者は、高齢受給者証を添えて)提出しなければならない。

 

 

 

条文

 

4) 療養の給付(厚生労働大臣が定める療養に係るものを除く)は、介護保険法に規定する指定介護療養施設サービスを行う療養病床等に入院している者については、行わない。(平21択)