(2010年度版)社労士初級インプット講座/健康保険法3-3

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「健康保険法3-3:保険医療機関又は保険薬局の指定」

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健康保険法(3)-3

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----

テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

テキスト本文の開始

 

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2 保険医療機関又は保険薬局の指定 (法65条ほか)    重要度 ●● 

 

条文

 

1) 保険医療機関又は保険薬局の指定*1は、政令で定めるところにより、病院若しくは診療所又は薬局の開設者の申請により行う。(平20択)

 

2) その申請が病院又は病床を有する診療所に係るものであるときは、当該申請は、医療法第7条第2項に規定する病床の種別(単に「病床の種別」という)ごとにその数を定めて行うものとする。

 

ちょっとアドバイス

 

□*1 「保険医療機関として指定を受けた病院」は、すべての被保険者及び被扶養者の診療を行うものであり、保険者を限定し、その被保険者及び被扶養者のみを診療することはできない(昭32.9.2保険発123号)。(平16択)

 

条文

 

3) 厚生労働大臣は、指定の申請があった場合において、次のいずれかに該当するときは、指定をしないことができる。

 


a) 病院若しくは診療所又は薬局が、この法律の規定により保険医療機関又は保険薬局に係る指定を取り消され、その取消しの日から「5年」を経過しないものであるとき。
(平13択)

 

b) 病院若しくは診療所又は薬局が、保険給付に関し診療又は調剤の内容の適切さを欠くおそれがあるとして重ねて第73条第1項(厚生労働大臣の指導)の規定による指導を受けたものであるとき。

 

c) 病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により「罰金の刑」に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。(平20択)

 

d) 病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、「禁錮以上の刑」に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

 

e) 病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、この法律、船員保険法、国民健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法、厚生年金保険法又は国民年金法(以下「社会保険各法」という)の定めるところにより納付義務を負う保険料、負担金又は掛金(地方税法の規定による国民健康保険税を含む、以下「社会保険料」という)について、当該申請をした日の前日までに、これらの法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく「3月以上」の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料のすべて(当該処分を受けた者が、当該処分に係る社会保険料の納付義務を負うことを定める法律によって納付義務を負う社会保険料に限る)を引き続き滞納している者であるとき。

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f) a)~e)のほか、病院若しくは診療所又は薬局が、保険医療機関又は保険薬局として著しく不適当と認められるものであるとき。

 

 

 

4) 厚生労働大臣は、病院又は病床を有する診療所について申請があった場合において、次のいずれかに該当するときは、その申請に係る病床の全部又は一部を除いて、指定を行うことができる。(平14択)(平20択)

 


a) 当該病院又は診療所の医師、歯科医師、看護師その他の従業者の人員が、医療法に規定する厚生労働省令で定める員数を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した員数を満たしていないとき。

 

b) 当該申請に係る病床の種別に応じ、医療法に規定する地域における保険医療機関の病床数が、その指定により医療計画において定める基準病床数を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した数を超えることになると認める場合(その数を既に超えている場合を含む)であって、当該病院又は診療所の開設者又は管理者が都道府県知事の勧告を受け、これに従わないとき。

 

c) その他適正な医療の効率的な提供を図る観点から、当該病院又は診療所の病床の利用に関し、保険医療機関として著しく不適当なところがあると認められるとき。