(2010年度版)社労士初級インプット講座/健康保険法2-13

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「健康保険法2-13:通達による判断基準」

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健康保険法(2)-13

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----

テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

テキスト本文の開始

 

◆通達による判断基準

 


□昇給があった月とは、現実に昇給額が支払われた月であるため、例えば、さかのぼって5月に昇給決定の辞令を受け、差額が6月に支払われたときは、“6月から4箇月目”にあたる「9月」から標準報酬月額は改定される(昭44.6保発25号)。(平19択)

 

↓ ただし…

 

□この場合、昇給差額分については控除して平均額を算出する。

 


 

(例) これまでの標準報酬月額は200,000(第17級)

 

□定時決定:(20万+20万+30万)÷3≒23.3万円(標準報酬月額240,000)

 

□随時改定:{(30万-5万)+25万+25万}÷3=25万円(標準報酬月額260,000)

 

 

 

 

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□一時帰休に伴い、就労していたならば受けられたであろう報酬よりも低額な休業手当等が支払われることとなった場合は、これを固定的賃金の変動とみなし、随時改定の対象となる。ただし、この場合、当該報酬のうち固定的賃金が減額されて支給される場合であって、かつ、その状態が継続して3月を超える場合に限られる。(平18択)

 

↓ また…

 

□休業手当等をもって改定を行った後に一時帰休の状況が解消したときも、随時改定の対象となる(昭50.3.29保険発25号・庁保険発8号)。

 


 

*休業開始から4箇月目にしか標準報酬月額は下降改定されないが、一時帰休の解消から4箇月目にしか上昇改定されないので、保険料額に不利益は生じない。

 

 

↓ なお…

 

□労働協約等に基づき固定的賃金について賃金カットが行われた場合は、この一時帰休の場合に準じて取り扱う(昭50.3.29保険発25号・庁保険発8号)。

 

□自宅待機に係る者の休業手当等に基づく資格取得時決定による標準報酬月額は、自宅待機の状況が解消したときに、随時改定の対象となる(昭50.3.29保険発25号・庁保険発8号)。

 

 

advance

 

◆定年退職後嘱託社員として再雇用した場合

 

□原則:資格の得喪がなく継続しているため、退職月の翌月を報酬変動月とする「随時改定」の対象となる。

 

↓ したがって…

 

賃金体系が変更された月から4箇月目に標準報酬月額が改定される。

 

↓ ところが…

 

□例外:平成8年5月31日以降の定年退職者であって、引き続き雇用されている「特別支給の老齢厚生年金」の受給権者については、退職日の翌日に「資格の再取得(同日得喪)」の取扱いができる。(平18択)

 

↓ つまり…

 

「資格取得時決定」による新たな標準報酬月額となる。