(2010年度版)社労士初級インプット講座/一般常識5-6

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「一般常識5-6:職業能力開発促進法」

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一般常識(5)-6

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----

テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

テキスト本文の開始

 

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第6節 職業能力開発促進法

1  総則 (法1条~法4条)                            重要度 ●   

 

◆目的 (法1条)

 


□この法律は、雇用対策法と相まって、職業訓練及び職業能力検定*1の内容の充実強化及びその実施の円滑化のための施策並びに労働者*2が自ら職業に関する教育訓練又は職業能力検定を受ける機会を確保するための施策等を総合的かつ計画的に講ずることにより、職業に必要な労働者の能力を開発し、及び向上させることを促進し、もって、職業の安定と労働者の地位の向上を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的とする。

 

 

↓ なお…

 

□*1 「職業能力検定」とは、職業に必要な労働者の技能及びこれに関する知識についての検定(厚生労働省の所掌に属しないものを除く)をいう(法2条3項)。

 

□*2 「労働者」とは、事業主に雇用される者(船員職業安定法に規定する船員を除く、及び求職者(船員となろうとする者を除く)をいう(法2条1項)。

 

◆職業能力開発促進の基本理念 (法3条)

 


□労働者がその職業生活の全期間を通じてその有する能力を有効に発揮できるようにすることが、職業の安定及び労働者の地位の向上のために不可欠であるとともに、経済及び社会の発展の基礎をなすものであることにかんがみ、この法律の規定による職業能力*3の開発及び向上の促進は、産業構造の変化、技術の進歩その他の経済的環境の変化による業務の内容の変化に対する労働者の適応性を増大させ、及び転職に当たっての円滑な再就職に資するよう、労働者の職業生活設計*4に配慮しつつ、その職業生活の全期間を通じて段階的かつ体系的に行われることを基本理念とする。

 

↓ また…

 

□労働者の自発的な職業能力の開発及び向上の促進は、前条の基本理念に従い、職業生活設計に即して、必要な職業訓練及び職業に関する教育訓練を受ける機会が確保され、並びに必要な実務の経験がなされ、並びにこれらにより習得された職業に必要な技能及びこれに関する知識の適正な評価を行うことによって図られなければならない (法3条の2第1項)。

 

 

 ↓ なお…

 

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□*3 「職業能力」とは、職業に必要な労働者の能力をいう(法2条2項)。

 

 

□*4 「職業生活設計」とは、労働者が、自らその長期にわたる職業生活における職業に関する目的を定めるとともに、その目的の実現を図るため、その適性、職業経験その他の実情に応じ、職業の選択、職業能力の開発及び向上のための取組その他の事項について自ら計画することをいう(法2条4項)。(平21択)

 

◆関係者の責務 (法4条)

 


□事業主は、その雇用する労働者に対し、必要な職業訓練を行うとともに、その労働者が自ら職業に関する教育訓練又は職業能力検定を受ける機会を確保するために必要な援助その他その労働者が職業生活設計に即して自発的な職業能力の開発及び向上を図ることを容易にするために必要な援助を行うこと等によりその労働者に係る職業能力の開発及び向上の促進に努めなければならない(1項)。

 

□国及び都道府県は、事業主その他の関係者の自主的な努力を尊重しつつ、その実情に応じて必要な援助等を行うことにより事業主その他の関係者の行う職業訓練及び職業能力検定の振興並びにこれらの内容の充実並びに労働者が自ら職業に関する教育訓練又は職業能力検定を受ける機会を確保するために事業主の行う援助その他労働者が職業生活設計に即して自発的な職業能力の開発及び向上を図ることを容易にするために事業主の講ずる措置等の奨励に努めるとともに、職業を転換しようとする労働者その他職業能力の開発及び向上について特に援助を必要とする者に対する職業訓練の実施、事業主、事業主の団体等により行われる職業訓練の状況等にかんがみ必要とされる職業訓練の実施、労働者が職業生活設計に即して自発的な職業能力の開発及び向上を図ることを容易にするための援助、技能検定の円滑な実施等に努めなければならない(2項)。

 

 

2 事業主等の行う職業能力開発促進の措置 (法8条~法12条の2) 重要度 ● 

 

◆多様な職業能力開発の機会の確保 (法8条)

 


□事業主は、その雇用する労働者が多様な職業訓練を受けること等により職業能力の開発及び向上を図ることができるように、その機会の確保について、法9条から法10条の4までに定める措置を通じて、配慮するものとする。

 

 

◆職場内教育訓練と職場外教育訓練(法9条)

 


□事業主は、その雇用する労働者に対して職業訓練を行う場合には、その労働者の業務の遂行の過程内(OJT)において又は当該業務の遂行の過程外(Off-JT)において、自ら又は共同して行うほか、公共職業能力開発施設その他職業能力の開発及び向上について適切と認められる他の者の設置する施設により行われる職業訓練を受けさせることによって行うことができる。

 

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◆職業能力の開発及び向上の促進 (法10条)

 


□事業主は、前条の措置によるほか、必要に応じ、次に掲げる措置を講ずること等により、その雇用する労働者に係る職業能力の開発及び向上を促進するものとする。

 

a) 他の者の設置する施設により行われる職業に関する教育訓練を受けさせること。

 

b) 自ら若しくは共同して行う職業能力検定又は職業能力の開発及び向上について適切と認められる他の者の行う職業能力検定を受けさせること。

 

 

◆実習併用職業訓練 (法10条の2)

 


□事業主は、必要に応じ、実習併用職業訓練を実施することにより、その雇用する労働者の実践的な職業能力の開発及び向上を促進するものとする(1項)。

 

□実習併用職業訓練とは、事業主が、その雇用する労働者の業務の遂行の過程内において行う職業訓練(OJT)と次のいずれかの職業訓練又は教育訓練とを効果的に組み合わせることにより実施するものであって、これにより習得された技能及びこれに関する知識についての評価を行うものをいう(2項)。

 

a) 公共職業能力開発施設により行われる職業訓練

 

b) 認定職業訓練

 

c) a)又はb)に掲げるもののほか、当該事業主以外の者の設置する施設であって職業能力の開発及び向上について適切と認められるものにより行われる教育訓練

 

 

◆自発的な職業能力の開発及び向上の促進 (法10条の3、法10条の4) (平21択)

 


□事業主は、前3条の措置によるほか、必要に応じ、次に掲げる措置を講ずることにより、その雇用する労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するものとする(法10条の3)。

 

a) 労働者が自ら職業能力の開発及び向上に関する目標を定めることを容易にするために、業務の遂行に必要な技能及びこれに関する知識の内容及び程度その他の事項に関し、情報の提供、相談の機会の確保その他の援助を行うこと。

 

b) 労働者が実務の経験を通じて自ら職業能力の開発及び向上を図ることができるようにするために、労働者の配置その他の雇用管理について配慮すること。

 

□事業主は、法9条から前条までに定める措置によるほか、必要に応じ、その雇用する労働者が自ら職業に関する教育訓練又は職業能力検定を受ける機会を確保するために必要な次に掲げる援助を行うこと等によりその労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するものとする(法10条の4第1項)。

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a) 有給教育訓練休暇、長期教育訓練休暇、再就職準備休暇その他の休暇を付与すること。

 

b) 始業及び終業の時刻の変更、勤務時間の短縮その他職業に関する教育訓練又は職業能力検定を受ける時間を確保するために必要な措置を講ずること。

 

□「有給教育訓練休暇」とは、職業人としての資質の向上その他職業に関する教育訓練を受ける労働者に対して与えられる有給休暇(労働基準法39条の年次有給休暇を除く)をいう(2項)。

 

□「長期教育訓練休暇」とは、職業人としての資質の向上その他職業に関する教育訓練を受ける労働者に対して与えられる休暇であって長期にわたるもの(労働基準法39条の年次有給休暇、有給教育訓練休暇を除く)をいう(3項)。

 

□「再就職準備休暇」とは、再就職のための準備として職業能力の開発及び向上を図る労働者に対して与えられる休暇(労働基準法39条の年次有給休暇、有給教育訓練休暇、長期教育訓練休暇を除く)をいう(4項)。

 

 

↓ なお…

 

◆計画的な職業能力開発の促進 (法11条)

 


□事業主は、その雇用する労働者に係る職業能力の開発及び向上が段階的かつ体系的に行われることを促進するため、法9条から法10条の4までに定める措置に関する計画を作成するように努めなければならない(1項)。

 

□事業主は、前項の計画を作成したときは、その計画の内容をその雇用する労働者に周知させるために必要な措置を講ずることによりその労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するように努めるとともに、職業能力開発推進者を有効に活用することによりその計画の円滑な実施に努めなければならない(2項)。

 

 

◆職業能力開発推進者 (法12条)

 


□事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる業務を担当する者(「職業能力開発推進者」という)を選任するように努めなければならない。(平15択)

 

a) 計画の作成及びその実施に関する業務

 

b) 法9条から法10条の4までに定める措置に関し、その雇用する労働者に対して行う相談、指導等の業務

 

c) 事業主に対して、国、都道府県又は中央職業能力開発協会若しくは都道府県職業能力開発協会(以下「国等」という)により計画の作成及び実施に関する助言及び指導その他の援助等が行われる場合にあっては、国等との連絡に関する業務

 

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◆熟練技能等の習得の促進 (法12条の2第1項)

 


□事業主は、必要に応じ、労働者がその習得に相当の期間を要する熟練した技能及びこれに関する知識(「熟練技能等」という)に関する情報を体系的に管理し、提供することその他の必要な措置を講ずることにより、その雇用する労働者の熟練技能等の効果的かつ効率的な習得による職業能力の開発及び向上の促進に努めなければならない。

 

 

3  職業訓練等 (法15条の6ほか)                     重要度 ●   

 

◆国及び都道府県の行う職業訓練等 (法15条の6)

 


□国及び都道府県は、労働者が段階的かつ体系的に職業に必要な技能及びこれに関する知識を習得することができるように、次に掲げる施設を設置して、当該施設の区分に応じ職業訓練を行うものとする。ただし、当該職業訓練のうち主として知識を習得するために行われるもので厚生労働省令で定めるものについては、当該施設以外の施設においても適切と認められる方法により行うことができる。

 


a) 職業能力開発校

 

 

普通職業訓練で長期間及び短期間の訓練課程のものを行うための施設

 

 

 

 

b) 職業能力開発
短期大学校

 

 

高度職業訓練で長期間及び短期間の訓練課程(cの厚生労働省令で定める長期間の訓練課程を除く)のものを行うための施設

 

 

c) 職業能力開発
大学校

 

高度職業訓練で長期間及び短期間の訓練課程のもの並びに高度職業訓練で専門的かつ応用的な職業能力を開発し、及び向上させるためのものとして省令で定める長期間の訓練課程のものを行うための施設

 

 

d) 職業能力開発
促進センター

 

 

普通職業訓練又は高度職業訓練のうち短期間の訓練課程のものを行うための施設

 

e) 障害者職業能力開発校

 

a~dに掲げる施設において職業訓練を受けることが困難な身体又は精神に障害がある者等に対して行うその能力に適応した普通職業訓練又は高度職業訓練を行うための施設

 

 

↓ なお…

 

□職業能力開発総合大学校とは?

 


□職業能力開発総合大学校は、公共職業訓練その他の職業訓練の円滑な実施その他職業能力の開発及び向上の促進に資するため、公共職業訓練及び認定職業訓練(以下「準則訓練」という)において訓練を担当する者(「職業訓練指導員」という)になろうとする者又は職業訓練指導員に対し、必要な技能及びこれに関する知識を付与することによって、職業訓練指導員を養成し、又はその能力の向上に資するための訓練(「指導員訓練」という)、職業訓練のうち準則訓練の実施の円滑化に資するものとして厚生労働省令で定めるもの並びに職業能力の開発及び向上に関する調査及び研究を総合的に行うものとする(法27条)。

 

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◆公共職業能力開発施設 (法16条)

 


□国は、職業能力開発短期大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発促進センター及び障害者職業能力開発校を設置し、都道府県は、職業能力開発校を設置する(1項)。

 

□前項に定めるもののほか、都道府県は職業能力開発短期大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発促進センター又は障害者職業能力開発校(「職業能力開発短期大学校等」という)を、市町村は職業能力開発校を設置することができる(2項)。

 

□都道府県が職業能力開発短期大学校等を、市町村が職業能力開発校を設置しようとするときは、あらかじめ、厚生労働大臣に協議し、その同意を得なければならない(3項)。

 

 

◆事業主等の設置する職業訓練施設 (法25条)

 


□認定職業訓練を行う事業主等は、厚生労働省令で定めるところにより、職業訓練施設として職業能力開発校、職業能力開発短期大学校、職業能力開発大学校又は職業能力開発促進センターを設置することができる。

 

 

↓ なお…

 

□「認定職業訓練」とは?

 


□事業主、事業主の団体若しくはその連合団体、職業訓練法人若しくは中央職業能力開発協会若しくは都道府県職業能力開発協会又は一般社団法人若しくは一般財団法人、法人である労働組合その他の営利を目的としない法人で、職業訓練を行い、若しくは行おうとするもの(以下「事業主等」と総称する)は、当該事業主等の行う職業訓練が職業訓練の水準の維持向上のための基準に適合するものであることの都道府県知事による認定を受けて、当該職業訓練を実施することができる(法13条、法24条)。

 

 

 ↓ また…

 

◆認定実習併用職業訓練の実施 (法14条、則2条の2)

 


□事業主は、当該事業主の行う実習併用職業訓練の実施計画が青少年(15歳以上40歳未満である者(15歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者を除く)に限る)の実践的な職業能力の開発及び向上を図るために効果的であることの認定を受けて、当該実習併用職業訓練を実施することができる。

 

 

◆実施計画の認定 (法26条の3)

 


□実習併用職業訓練を実施しようとする事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、実習併用職業訓練の実施計画を作成し、厚生労働大臣の認定を申請することができる(1項)。

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□厚生労働大臣は、認定の申請があった場合において、その実施計画が青少年の実践的な職業能力の開発及び向上を図るために効果的な実習併用職業訓練に関する基準として厚生労働省令で定める基準に適合すると認めるときは、その認定をすることができる(3項)。