(2010年度版)社労士初級インプット講座/一般常識3-8

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「一般常識3-8:目的」

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一般常識(3)-8

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----

テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

テキスト本文の開始

 

 

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◆目的 (法1条)

 

条文

 

この法律は、少子高齢化の進展、高齢期の生活の多様化等の社会経済情勢の変化にかんがみ、個人又は事業主が拠出した資金を個人が自己の責任において運用の指図を行い、高齢期においてその結果に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定拠出年金について必要な事項を定め、国民の高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援し、もって公的年金の給付と相まって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。(平14択)(平18択)

 

◆定義 (法2条)

 


□「確定拠出年金」とは、企業型年金及び個人型年金をいう(1項)。
(平14択)(平17択)(平18択)

 

□「企業型年金」とは、厚生年金適用事業所の事業主が、単独で又は共同して、この法律にに基づいて実施する年金制度をいう(2項)。

 

□「個人型年金」とは、連合会が、この法律に基づいて実施する年金制度をいう(3項)。(平21択)

 

□「厚生年金適用事業所」とは、厚生年金保険法の適用事業所及び任意適用の認可を受けた適用事業所をいう(4項)。

 

□「連合会」とは、国民年金基金連合会であって、個人型年金を実施する者として厚生労働大臣が全国を通じて1個に限り指定したものをいう(5項)。

 

 

 

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第2節  企業型年金

1  企業型年金の開始 (法3条ほか)             重要度 ●● 

 

◆規約の承認 (法3条)

 


□厚生年金適用事業所の事業主は、企業型年金を実施しようとするときは、企業型年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等*1の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合がないときは当該被用者年金被保険者等の過半数を代表する者の同意を得て、企業型年金に係る規約を作成し、当該規約について厚生労働大臣の承認を受けなければならない(1項)。

 

□2以上の厚生年金適用事業所について企業型年金を実施しようとする場合においては、前項の同意は、各厚生年金適用事業所について得なければならない(2項)。

 

↓ なお…

 

□実施事業所に使用される被用者年金被保険者等が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定めた場合にあっては、当該資格は、当該実施事業所において実施されている厚生年金基金その他政令で定める企業年金制度及び退職手当制度が適用される者の範囲に照らし、特定の者について不当に差別的なものでないこととされる(法4条1項2号)。

 

 

 

ちょっとアドバイス

 

□*1 「被用者年金被保険者等」とは、次に掲げる者であって、60歳未満のものをいう(法2条6項)。

 


a) 厚生年金保険の被保険者

 

b) 私立学校教職員共済法の規定による私立学校教職員共済制度の加入者

 

 

↓ なお…

 

□国家公務員共済組合及び地方公務員共済組合の組合員は、企業型年金の対象とならない。(平20択)

 

◆規約の変更 (法5条)

 


□事業主は、企業型年金規約の変更(厚生労働省令で定める軽微な変更を除く)をしようとするときは、その変更について厚生労働大臣の承認を受けなければならない(1項)。

 

□変更の承認の申請は、実施事業所に使用される被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合がないときは当該被用者年金被保険者等の過半数を代表する者の同意を得て行わなければならない(2項)。

 

↓ なお…

 

□事業主は、企業型年金規約の変更(厚生労働省令で定める変更に限る)をしたときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない(法6条)。

 

 

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□運営管理業務の委託 (法7条)

 


□事業主は、政令で定めるところにより、運営管理業務*2の全部又は一部を確定拠出年金運営管理機関に委託することができる(1項)。(平18択)

 

□確定拠出年金運営管理機関は、政令で定めるところにより、前項の規定により委託を受けた運営管理業務の一部を他の確定拠出年金運営管理機関に再委託することができる(2項)。

 

 

↓ なお…

 

□*2 「確定拠出年金運営管理業」とは、次に掲げる業務(運営管理業務)の全部又は一部を行う事業をいう(法2条7項)。

 


イ) 確定拠出年金における次のa)からc)までに掲げる業務(連合会が行う個人型年金加入者の資格の確認に係る業務その他の厚生労働省令で定める業務を除く、以下「記録関連業務」*3という)

 

a) 企業型年金加入者及び企業型年金運用指図者並びに個人型年金加入者及び個人型年金運用指図者(以下「加入者等」と総称する)の氏名、住所、個人別管理資産額その他の加入者等に関する事項の記録、保存及び通知(平17択)

 

b) 加入者等が行った運用の指図の取りまとめ及びその内容の資産管理機関(企業型年金を実施する事業主が締結した契約の相手方をいう)又は連合会への通知

 

c) 給付を受ける権利の裁定

 

ロ) 確定拠出年金における運用の方法の選定及び加入者等に対する提示並びに当該運用の方法に係る情報の提供(「運用関連業務」という)

 

 

 ↓ また…

 

◆*3 通知等

 


□事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、その実施する企業型年金の企業型年金加入者の氏名及び住所その他の事項を当該企業型年金の企業型年金加入者等に係る記録関連業務を行う確定拠出年金運営管理機関(「企業型記録関連運営管理機関」という)に通知しなければならない。ただし、当該事業主が記録関連業務の全部を行う場合にあっては、この限りでない(法16条1項)。

 

□企業型年金運用指図者は、厚生労働省令で定めるところにより、氏名及び住所その他の事項を企業型記録関連運営管理機関(記録関連業務を行う事業主を含む、「企業型記録関連運営管理機関等」という)に申し出なければならない(法17条)。