社労士/初級インプット講座/一般常識3-4 ~山川靖樹の社労士予備校~

社労士試験対策の決定版!山川靖樹プロデュースの社労士初級レベルのインプット講座!「一般常識3-4:掛金」

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第3節  掛金、積立金の積立て及び運用

1  掛金 (法55条~法58条)                             重要度 ●   

 

条文

 


1) 事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年1回以上、定期的に掛金を拠出しなければならない。(平19択)

 

2) 加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、前項の掛金の一部を負担することができる。

 

3) 掛金の額は、規約で定めるところにより算定した額とする。

 

4) 前項に規定する掛金の額は、次の要件を満たすものでなければならない。

 


a) 加入者のうち特定の者につき、不当に差別的なものであってはならないこと。

 

b) 定額又は給与に一定の割合を乗ずる方法その他適正かつ合理的な方法として厚生労働省令で定めるものにより算定されるものであること。

 

 

 

ちょっとアドバイス

 

(1) 掛金の納付 (法56条)

 


1) 事業主は、前条第1項の掛金を、規約で定める日までに資産管理運用機関等に納付するものとする。

 

2) 事業主は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、掛金を金銭に代えて金融商品取引法に規定する金融商品取引所に上場されている株式で納付することができる。ただし、事業主が当該株式を基金に納付する場合にあっては、当該基金の同意を得たときに限る。

 

3) 資産管理運用機関等が、中小企業退職金共済法の規定に基づき、独立行政法人勤労者退職金共済機構から同項に規定する厚生労働省令で定める金額の引渡しを受けたときは、当該金額については、前条及び第1項の規定により事業主が拠出した掛金とみなす。

 

 

(2) 掛金の額の基準 (法57条、則43条1項)

 


掛金の額は、給付に要する費用の額の予想額及び予定運用収入の額に照らし、厚生労働省令で定めるところにより、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように計算されるものでなければならない。

 

 

【掛金の額の計算に用いる基礎率】

 

法57条に規定する掛金の額は、予定利率、予定死亡率、予定脱退率その他の給付に要する費用の額の予想額の算定の基礎となる率(「基礎率」という)に基づき計算されるものとする。

 

 

(3) 財政再計算 (法58条)

 


1) 事業主等は、少なくとも5年ごとに前条の基準に従って掛金の額を再計算しなければならない。

 

2) 事業主等は、前項の規定にかかわらず、加入者の数が著しく変動した場合その他の厚生労働省令で定める場合は、前条の基準に従って、速やかに、掛金の額を再計算しなければならない。

 

 

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改正

 

◆簡易な基準に基づく確定給付企業年金の掛金の額の算定 (則52条)

 


計算基準日における加入者の数500人に満たない確定給付企業年金の掛金の額は、則43条の規定にかかわらず、原則として、基礎率のうち予定利率(下限予定利率以上4.0%以下の範囲内とすること)及び予定死亡率のみを用いるところにより計算することができる。

 

 

法16条1項(基金の規約の変更等)に規定(簡易な基準に基づく確定給付企業年金の規約の変更に限る)する厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長に委任する(則121条1項4号)。