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労働安全衛生法(1)-2

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3  事業者等の責務 (法3条)                            重要度 ●● 

 

条文

 


1) 事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。また、事業者は、国が実施する労働災害の防止に関する施策に協力するようにしなければならない
(平15択)(平11記)(平18選)


2) 機械、器具その他の設備を設計し、製造し、若しくは輸入する者、原材料を製造し、若しくは輸入する者又は建設物を建設し、若しくは設計する者は、これらの物の設計、製造、輸入又は建設に際して、これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努めなければならない

(平12択)(平17選)


3) 建設工事の注文者等仕事を他人に請け負わせる者は、施工方法、工期等について、安全で衛生的な作業の遂行をそこなうおそれのある条件を附さないように配慮しなければならない。(平14択)

 

 

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4  労働者の責務 (法4条)                              重要度 ●    

 

条文

 


労働者は、労働災害を防止するため必要な事項を守るほか、事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に協力するように努めなければならない。 (平12択)

 

 

5  事業者に関する規定の適用 (法5条)                  重要度 ●    

 

条文

 


1) 2以上の建設業に属する事業の事業者が、一の場所において行われる当該事業の仕事を共同連帯して請け負った場合*1においては、厚生労働省令で定めるところにより、そのうちの1人を代表者として定め、これを都道府県労働局長に届け出なければならない。 (平4択)(平8択)


2) 前項の規定による届出がないときは、都道府県労働局長が代表者を指名する。


3) 代表者の変更は、都道府県労働局長に届け出なければ、その効力を生じない


4) 第1項に規定する場合においては、当該事業を同項又は第2項の代表者のみの事業と、当該代表者のみを当該事業の事業者と、当該事業の仕事に従事する労働者を当該代表者のみが使用する労働者とそれぞれみなして、この法律を適用する。

 

 

ちょっとアドバイス

 

□*1「共同連帯して請け負う」とは、一の場所で行われる仕事を複数の建設業者が請け負う形態のことで、「共同企業体(ジョイント・ベンチャ一:JV)と呼ばれる。

 

advance

 

◆共同企業体 (則1条)

 


1) 代表者の選定は、出資の割合その他工事施行に当たっての責任の程度を考慮して行なわなければならない。


2) 届出をしようとする者は、当該届出に係る仕事の開始の日の14日前までに、当該仕事が行われる場所を管轄する都道府県労働局長に提出しなければならない。


3) 変更の届出をしようとする者は、代表者の変更があった後、遅滞なく、都道府県労働局長に提出しなければならない。


4) 届書の提出は、当該仕事が行なわれる場所を管轄する労働基準監督署長を経由して行なうものとする。

 

 

 

第 2 章

労働災害防止計画

第1節  労働災害防止計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6  

 

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第1節  労働災害防止計画

 

1  労働災害防止計画 (法6条~法9条)                  重要度 ●   

 

条文

 

(1) 労働災害防止計画の策定 (法6条)

 


厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見をきいて、労働災害の防止のための主要な対策に関する事項その他労働災害の防止に関し重要な事項を定めた計画(以下「労働災害防止計画」という)を策定しなければならない。

 

 

(2) 労働災害防止計画の変更 (法7条)

 


厚生労働大臣は、労働災害の発生状況、労働災害の防止に関する対策の効果等を考慮して必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見をきいて、労働災害防止計画を変更しなければならない。

 

 

(3) 労働災害防止計画の公表 (法8条)

 


厚生労働大臣は、労働災害防止計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。

 

 

(4) 勧告等 (法9条)

 


厚生労働大臣は、労働災害防止計画の的確かつ円滑な実施のため必要があると認めるときは、事業者、事業者の団体その他の関係者に対し、労働災害の防止に関する事項について必要な勧告又は要請をすることができる。