社労士合格を目指す受験生を応援!2011年度向けテキストを完全公開!「労災保険法6-1:社会復帰促進等事業」
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第1節 社会復帰促進等事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・190 |
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1 社会復帰促進等事業 (法29条) 重要度 ●●●
□「保険給付」は、労働基準法に定められた使用者責任の肩代わり補償であるが、その水準は最低限度のものであり、すべてについて十分な保護がされているわけではない。
a) 慰謝料等の支払は任意のものであり、必ずしも被災者が満足できるとは限らない。
b) 給付基礎日額の算定の基礎には「賞与」は含まれていない。
↓ また…
被災労働者の社会復帰等を促進するための施設を設置、運営することは、社会的にも必要不可欠な事業である。
↓ そこで…
□労災保険法のもうひとつの事業(役割り)として「社会復帰促進等事業」があり、保険給付以外の金銭サポートや労災関連施設の設置及び運営、労働者の健康維持のための取り組みなどが行われている。
1) 政府は、この保険の適用事業に係る労働者及びその遺族について、社会復帰促進等事業として、次の事業を行うことができる*1。(平2択)
イ) 療養に関する施設及びリハビリテーションに関する施設の設置及び運営その他業務災害及び通勤災害を被った労働者(「被災労働者」という)の円滑な社会復帰を促進するために必要な事業
ロ) 被災労働者の療養生活の援護、被災労働者の受ける介護の援護、その遺族の就 学の援護、被災労働者及びその遺族が必要とする資金の貸付けによる援護その他被災労働者及びその遺族の援護を図るために必要な事業
ハ) 業務災害の防止に関する活動に対する援助、健康診断に関する施設の設置及び運営その他労働者の安全及び衛生の確保、保険給付の適切な実施の確保並びに賃金の支払の確保を図るために必要な事業
2) 前項イ~ハに掲げる事業の実施に関して必要な基準は、厚生労働省令で定める。
3) 政府は、第1項の社会復帰促進等事業のうち、独立行政法人労働者健康福祉機構法第12条第1項に掲げるものを独立行政法人労働者健康福祉機構に行わせるものとする。
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□*1 社会復帰促進等事業は、具体的には、次の事業を行うことができる。
a) 労災病院の設置及び運営(平1択)
b) リハビリテーション施設の設置及び運営(平1択)
c) 義肢その他の補装具の支給(平2択)
d) 外科後処置、休養所の設置及び運営 etc.
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ロ)【被災労働者等援護事業】
a) 特別支給金の支給(平13択)(平17択)
b) 労災就学援護費及び労災就労保育援護費の支給(平1択)(平10択)(平11択)
c) 休業補償特別援護金の支給(平7択)
d) 労災特別介護施設の設置及び運営(被災労働者の受ける介護の援護)
e) 年金受給権を担保とする小口資金の貸付け etc.
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ハ)【安全衛生確保・賃金支払確保事業】
a) 未払賃金の立替払事業(平1択)
b) 労働災害防止対策の実施、災害防止団体に対する補助
c) 健康診断施設(健康診断センター)の設置及び運営
d) 労働時間等設定改善推進助成金等の助成金の支給(則27条) etc.
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↓ なお…
□以下の事業は、「政府」が直接行わず、それぞれの「独立行政法人」が行う。
((独)労働者健康福祉機構法12条1項)
a) 労災病院及びリハビリテーション施設等の設置及び運営(平2択)
b) 未払賃金の立替払事業(平11択)
c) 健康診断施設の設置及び運営 etc.(平11択)
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【独立行政法人福祉医療機構が行う事業】
((独)福祉医療機構法12条1項)
a) 年金受給権を担保とする小口資金の貸付け(平7択)
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