社労士/労災保険法4-7 | 初級INPUT講座2011年度向けテキスト

社労士合格を目指す受験生を応援!2011年度向けテキストを完全公開!「労災保険法4-7:支給要件」

前のページへ | 次のページへ  | 目次へ 

労災保険法(4)-7

---- 山川予備校事務局 よりお知らせ ----

山川靖樹先生の講義をご覧になる場合は会員登録が必要になります。「山川靖樹の社労士予備校」HPトップから登録画面に進んでください。

テキスト本文の開始

 

 

-----------------(125ページ目ここから)------------------


2 遺族補償年金-1 (支給要件・法16条の2) 重要度 ●●●

 

条文

 

 

1) 遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた*1ものとする。ただし、妻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む)以外の者にあっては、労働者の死亡の当時次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。(平2択)

 

イ) 夫(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む)、父母又は祖父母については、60歳以上*2であること

 

ロ) 子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日(以下「18歳到達年度末」という)までの間にあること

 

ハ) 兄弟姉妹については、18歳到達年度末までの間にあること又は60歳以上であるこ と

 

ニ) イ、ロ、ハの要件に該当しない夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、厚生労働省令で定める障害の状態*3にあること

 

2) 労働者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、前項の規定の適用については、将来に向かって、その子は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子とみなす。(平19択)

 

3) 遺族補償年金を受けるべき遺族の順位*4は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順序とする。

 

 

ここをチェック

 

□*1 「生計を維持していた」とは、専ら、又は主として労働者の収入によって生計を維持していることを要せず、相互に収入の全部又は一部をもって生計費の全部又は一部を共同計算している状態にあればよい(昭41.1.31基発73号)。

(例)共稼ぎ夫婦は、配偶者の他方の収入の一部によって生計を維持していたことになる。 (平5択)(平13択)(平17択)

 

 ↓ また…

 

□*2 「遺族補償年金に関する特例」として、遺族の範囲が改定されるまでの間、労働者の夫、父母、祖父母及び兄弟姉妹であって「55歳以上60歳未満」であった者についても、受給資格者とされている(昭40法附則43条1項)。

 

□*3 「厚生労働省令で定める障害の状態」とは、次のとおりである(則15条)。

 


a) 身体に別表第1の障害等級の第5級以上に該当する障害がある状態

 

b) 負傷若しくは疾病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、労働が高度の制限を受けるか、若しくは労働に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態 (平6択)(平19択)