社労士/労働基準法6-5 | 初級INPUT講座2011年度向けテキスト

社労士合格を目指す受験生を応援!2011年度向けテキストを完全公開!「労働基準法6-5:時間単位年休」

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労働基準法(6)-5

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テキスト本文の開始

 

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4  時間単位年休 (法39条4項)                         重要度 ●   

 

条文

 

前年新設

 

 

使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定*1により、次に掲げる事項を定めた場合において、イに掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、前3項の規定による有給休暇の日数のうちロに掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところにより時間を単位として有給休暇を与えることができる。

 

イ) 時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲

 

ロ) 時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数(5日以内に限る

 

ハ) その他厚生労働省令で定める事項

 

 

 

ここをチェック

 

□*1 「労使協定」で定める事項は、次のとおりである(則24条の4、平21.5.29基発0529001号)。

 


イ) 時間単位年休の対象労働者の範囲
利用目的によって対象労働者の範囲を定めることはできない

 

ロ) 時間単位年休の日数

 

a) 1年間の年次有給休暇の付与日数のうちの5日以内であること

 

b) 前年度からの繰越分も含めて5日の範囲内となること

 

c) 5日未満の比例付与の対象者については、当該比例付与される日数の範囲内で定めること

 

ハ) 時間単位年休1日の時間数

 

a) 1日分の年次有給休暇が何時間分の時間単位年休に相当するかを定めること

 

b) 1日の所定労働時間数を下回らないものとする(1時間未満の時間数は1時間に切り上げる)

 

ニ) 1時間以外の時間を単位とする場合の時間数

 

「2時間単位」、「3時間単位」というように定めることもできる

 

 

 

ちょっとアドバイス

 

□時間単位年休に係る労使協定は、所轄労働基準監督署長への届出は不要である(則24条の4)。

 

□時間単位年休に係る労使協定は、個々の労働者に対して時間単位による取得を義務付けるものではなく、労使協定が締結されている事業場において、個々の労働者が時間単位により取得するか日単位により取得するかは、労働者の意思によるものである(平21.5.29基発0529001号)。

 

↓ また…

 

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□労使協定では、当該労働者の時間単位年休1日の時間数が特定されるように定める必要があるが、これが特定される限りにおいて、労働者の所定労働時間数ごとにグループ化して定めることも差し支えない