社労士/労働基準法3-7 | 初級INPUT講座2011年度向けテキスト

社労士合格を目指す受験生を応援!2011年度向けテキストを完全公開!「労働基準法3-7:出来高払制の保障給」

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労働基準法(3)-7

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テキスト本文の開始

 

 

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2  出来高払制の保障給 (法27条)                       重要度 ●   

 

条文

 

 

出来高払制*1その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ*2一定額の賃金*3の保障をしなければならない。(平10記)

 

 

ここをチェック

 

□*1 「出来高払制」とは、労働者がした仕事量によって報酬額が決まるものをいう。

 

↓ そうすると…

 

長時間拘束されたにもかかわらず、仕事量が少なかったことを理由として不当に低額の賃金しか支払われないような事態が起こりかねない。

 

↓ そこで…

 

□*2 労働者が労働した場合には、出来高がなくても、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。(平3択)

 

↓ なお…

 


a) 労働者が就業しなかった場合には、本条の保障給を支払う義務はない。(平16択)

 

b) 使用者の責に帰すべき事由によって休業した場合は、就業していないため本条の保障給を支払う必要はないが、休業手当を支払う必要はある。(平13択)

 

↓ また…

 

□*3 「一定額の賃金」とは、本条の趣旨が、労働者の最低生活を保障することにあることから、通常の実収賃金と余りへだたらない程度の収入が保障されるよう保障給の額を定めるべきである(昭63.3.14基発150号)。(平17択)

 

↓ 具体的には…

 

1時間当たり、過去3か月間に支払った賃金の総額をその期間の総労働時間数で除した金額の6O%程度を保障することとされている。(平17択)

 

 

advance

 

□賃金構成からみて固定給の部分が賃金総額中の大半(おおむね6割以上)を占めている場合には、本条の「請負制で使用する」場合に該当しないと解される(昭63.3.14基発150号)。

 

参考条文

 

◆最低賃金(法28条)

 

賃金の最低基準に関しては、最低賃金法の定めるところによる。