(2010年度版)社労士初級インプット講座/徴収法4-17

社労士試験合格を目指す方に無料でテキストを公開します!「徴収法4-17:不服申立て等」

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徴収法(4)-17

山川靖樹の社労士(社会保険労務士試験対策)講義風景

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テキスト内容は、2010年度社労士試験対策の社労士初級インプット講座(2010年度版)のテキストになります。2012年度版(新年度版)テキストは、「山川靖樹の社労士予備校」HPトップにて紹介しておりますので、ご確認ください。

テキスト本文の開始

 

 

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第 8 章

不服申立て等

第1節 不服申立て及び訴訟 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 108
第2節 雑則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 111
第3節 罰則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 113

 

 

 

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第1節  不服申立て及び訴訟

1  不服申立て (法37条)                            重要度●   

 

条文/社労士テキスト5

 

事業主は、第15条第3項(概算保険料の認定決定)又は第19条第4項(確定保険料の認定決定)の規定による処分について不服があるときは、異議申立て*1をすることができる。(平4択)(平20択)

 

ちょっとアドバイス/社労士テキスト1

 

□*1 「異議申立て」とは、違法又は不当な行政処分によって自分の権利又は利益を侵害されたことを主張して、当該処分をした行政庁(「処分庁」という)に対し、その処分の取消しや変更等を求めるためにする“不服申立て”をいう。


↓ したがって…


本件の異議申立ては、「所轄都道府県労働局歳入徴収官」に対して行う。(平5択)

 

advance/社労士テキスト3

 

□行政庁の処分についての異議申立ては、次の場合にすることができる(行政不服審査法(以下「行審法」とする)6条)。


a) 処分庁に上級行政庁がないとき。


b) 処分庁が主任の大臣又は宮内庁長官若しくは外局若しくはこれに置かれる庁の長であるとき。


↓ ただし…


a)、b)の場合において、当該処分について審査請求をすることができるときは、法律に特別の定めがある場合を除くほか、することができない。

 

 

c) a)、b)に該当しない場合であって、法律に異議申立てをすることができる旨の定めがあるとき。

 

 

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2  不服申立てと訴訟との関係 (法38条)              重要度●●●

 

条文/社労士テキスト5

 

労働保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求*1に対する厚生労働大臣の裁決又は当該処分についての異議申立てに対する厚生労働大臣の決定を経た後でなければ、提起することができない。(平5択)(平12択)(平20択)

 

ちょっとアドバイス/社労士テキスト1

 

□*1 「審査請求」とは、違法又は不当な行政処分によって自分の権利又は利益を侵害されたことを主張して、当該処分庁に上級行政庁があるときは、当該上級行政庁に対し、その処分の取消しや変更等を求めるためにする“不服申立て”をいう。


↓ また…


□この法律に基づく不服申立ては、他の法律(条例に基づく処分については、条例を含む)に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き、「書面」を提出してしなければならない(行審法9条)。

 

◆不服申立ての流れ

 

 

↓ なお…

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□「概算保険料又は確定保険料」の認定決定以外の処分については、次のとおりである。

 

 

 

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第2節  雑則

1  時効 (法41条)                                  重要度●● 

 

条文/社労士テキスト5

 

1) 労働保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によって消滅する。
(平1択)(平4択)(平5択)(平13択)


2) 政府が行なう労働保険料その他この法律の規定による徴収金の徴収の告知又は督促*1は、民法第153条の規定*2にかかわらず、時効中断の効力*3を生ずる。

 

ちょっとアドバイス/社労士テキスト1

 

□*3 「時効の中断」とは、中断事由が生ずるとそれまでに経過した時効期間が効力を失い、進行してきた時効期間がリセットされることをいう。なお、中断事由が終了すれば再度新たな時効期間が進行する。


↓ ここで…


□*1 時効の中断事由である「徴収の告知又は督促」は、次のとおりである。


a)「概算保険料」の認定決定及び追加徴収に係る通知


b)「確定保険料」の認定決定に係る納入の告知


c)「有期事業のメリット制」の適用による確定保険料(差額徴収)の納入の告知

d)「追徴金」に係る納入の告知(平1択)


e)「印紙保険料」の認定決定に係る納入の告知


f)「督促状」による督促及び「延滞金」に係る通知(平5択)

 

↓ また…


□消滅時効の絶対的効力は、時効の援用(事実を自分の利益のために主張すること)を必要とせず、また、その利益を放棄することができない。


↓ したがって…


時効の完成により、当該権利は当然に消滅することとなる。(平1択)(平5択)

 

□*2 「民法第153条」:催告(債権者から債務者に行う意思通知)は、6箇月以内に、裁判上の請求(いわゆる訴訟)、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法若しくは家事審判法による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分をしなければ、時効の中断の効力を生じない。

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2  その他の事項 (法42条~45条)                    重要度●● 

 

◆報告等 (法42条)


□行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、保険関係が成立し、若しくは成立していた事業の事業主又は労働保険事務組合若しくは労働保険事務組合であった団体に対して、この法律の施行に関し必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる。
(平5択)

 

 

◆立入検査 (法43条)


□行政庁は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、当該職員に、保険関係が成立し、若しくは成立していた事業の事業主又は労働保険事務組合若しくは労働保険事務組合であった団体の事務所に立ち入り、関係者に対して質問させ、又は帳簿書類(その作成、備付け又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう)の作成、備付け又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む)の検査をさせることができる(1項)。(平16択)


□前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない(2項)。
□立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない(3項)。

 

 

◆資料の提供 (法43条の2)


行政庁は、保険関係の成立又は労働保険料に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、法人の事業所の名称、所在地その他必要な資料の提供を求めることができる。

 

 

◆経過措置の命令への委任 (法44条)


この法律に基づき政令又は厚生労働省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令又は厚生労働省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置を定めることができる。この法律に基づき、厚生労働大臣が労災保険率その他の事項を定め、又はこれを改廃する場合においても、同様とする。

 

 

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第3節  罰則

1  罰則 (法46条~法48条)                          重要度●   

 

◆6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金 (法46条)


□事業主が次のいずれかに該当するとき。


a) 第23条第2項(印紙保険料の納付)の規定に違反して雇用保険印紙をはらず、又は消印しなかった場合。(平9択)(平10択)


b) 第24条(帳簿の調整及び報告)の規定に違反して帳簿を備えておかず、帳簿に記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は報告をせず、若しくは虚偽の報告をした場合。
(平15択)


c) 第42条(報告等)の規定による命令に違反して報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は文書を提出せず、若しくは虚偽の記載をした文書を提出した場合。


d) 第43条第1項(立入検査)の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合。


↓ なお…


□労災保険法第35条第1項(一人親方等の特別加入)に規定する団体がc)又はd)に該当する場合におけるその違反行為をした当該団体の代表者又は代理人、使用人その他の従業者も、同様とする。

 

 

◆6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金 (法47条)

 

□労働保険事務組合(その違反行為をした労働保険事務組合の代表者又は代理人、使用人その他の従業者)が次のいずれかに該当するとき。


a) 第36条(帳簿の備付け)の規定に違反して帳簿を備えておかず、又は帳簿に労働保険事務に関する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をした場合。(平13択)


b) 第42条(報告等)の規定による命令に違反して報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は文書を提出せず、若しくは虚偽の記載をした文書を提出した場合。


c) 第43条第1項(立入検査)の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合。

 

 

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◆両罰規定 (法48条)


□法人(法人でない労働保険事務組合及び労災保険法第35条第1項(一人親方等の特別加入)に規定する団体を含む)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。


□前項の規定により法人でない労働保険事務組合又は労災保険法第35条第1項に規定する団体を処罰する場合においては、その代表者が訴訟行為につきその労働保険事務組合又は団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

 

 

◆雇用保険暫定任意適用事業の事業主に係る罰則 (法附則7条)


□事業主が附則第2条第3項(労働者の2分の1以上の希望があるときの加入申請義務)又は前条(保険関係の成立を希望したことを理由とする不利益取扱い)の規定に違反したときは、6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。(平16択)
□法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の罰金刑を科する。