問題052
偽りその他不正の手段により□□□を受けた者があるときは、政府は、その□□□に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
①保険給付
②保険給付及び特別支給金
問題052の解答
①保険給付(法12条の3第1項)
不正受給者からの費用徴収により、不当に受給された「①保険給付」に要した費用の全部又は一部を回収し、労災保険財政の回復が図られる。なお、特別支給金に係る不正受給については、不当利得として民事上の手続(不当利得の返還請求)により徴収されるから、本問条文は適用されず、②は不適当である。
問題053
政府は、保険給付を受ける権利を有する者が、正当な理由がなくて、保険給付に関する届出をせず、若しくは書類その他の物件の提出をしないときは、保険給付の□□□ことができる。
①支払を一時差し止める
②全部又は一部の支給を停止する
問題053の解答
①支払を一時差し止める(法47条の3)
本問のような保険給付に関する事務手続を「給付事務」という。一方、労働者及び受給権者に対する報告、出頭等の命令若しくは受診命令は保険給付の「協力義務」という。労災保険法は、事務を怠ったとき又は命令に従わないときのいずれの場合も①である。なお、年金2法においては、給付事務に違反したときは①、協力義務に違反したときは②とされる。
問題054
労働者が、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき等であって、厚生労働省令で定める場合に該当するときは、□□□は行わない。
①保険給付(死亡に係るものを除く)
②休業補償給付(休業給付についても準用)
問題054の解答
②休業補償給付(休業給付についても準用)(法14条の2、22条の2第2項)
本問の支給制限は、事業主による所得保障にあたる②についてのみ適用される。なお、①は、健保法からの引用であり、死亡に関する保険給付を除く広い範囲の保険給付が制限されている。