社労士/労災保険法3-7 | 初級INPUT講座2011年度向けテキスト

社労士合格を目指す受験生を応援!2011年度向けテキストを完全公開!「労災保険法3-7:一部労働不能の場合」

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労災保険法(3)-7

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テキスト本文の開始

 

 

(2) 一部労働不能の場合

 


【事例2】(1)の労働者が、午前中のみ就労し、日給の半額(5,000円)の賃金を受けた場合

 

 

a) 午後からの不就労部分につき、事業主補償を受けていないとき

 

8,000円-5,000円=3,000円
3,000円×0.6=1,800円
3,000円×0.2=600円  ∴1,800円+600円=2,400円+(就労分5,000円)

 

b) 午後からの不就労部分につき、仮に、1,500円の事業主補償を受けたとき
休業補償額(1,500円)が差額(3,000円)の60%未満であるから、不就労部分について「賃金を受けない日」となる →保険給付の対象となる!

 

3,000円×0.6=1,800円
3,000円×0.2=600円  ∴1,800円+600円+1,500円=3,900円+(5,000円)

 

c) (1)のc)と同様、差額(3,000円)の60%以上の金額が休業補償されると「賃金を受けない日」とはならない →保険給付の対象とはならない!

 

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4  休業補償給付-3 (支給制限・法14条の2)             重要度 ●    

 

条文

 

 

労働者が次のイ、ロのいずれかに該当する場合(厚生労働省令で定める場合*1に限る)には、休業補償給付は、行わない。

 

イ) 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されている場合

 

ロ) 少年院その他これに準ずる施設に収容されている場合

 

 

 

advance

 

□*1 「厚生労働省令で定める場合」とは、次の場合である(則12条の4)。

 

 


a) 懲役、禁錮若しくは拘留の刑の執行のため若しくは死刑の言渡しを受けて刑事施設(少年院において刑を執行する場合における当該少年院を含む)に拘置されている場合

 

b) 留置施設に留置されて懲役、禁錮若しくは拘留の刑の執行を受けている場合

 

c) 労役場留置の言渡しを受けて労役場に留置されている場合

 

d) 監置の裁判の執行のため監置場に留置されている場合(平1択)

 

e) 少年法24条の規定による保護処分として少年院若しくは児童自立支援施設に送致され、収容されている場合(平3択)

 

f) 売春防止法17条の規定による補導処分として婦人補導院に収容されている場合

 

 

↓ なお…

 

□本規定は、休業給付(通勤災害)について準用される(法22条の2第2項)。(平11択)

 

5  傷病補償年金-1 (支給要件・法12条の8第3項)       重要度 ●●●

 

条文

 

 

傷病補償年金は、業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後1年6箇月を経過した日において次のいずれにも該当するとき、又は同日後次のいずれにも該当することとなったときに、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する*1。

(平12択)(平16択)(平18択)(平19択)(平21択)(平4記)(平7記)

 

イ) 当該負傷又は疾病が治っていないこと(平3択)

 

ロ) 当該負傷又は疾病による障害の程度が厚生労働省令で定める傷病等級*2に該当すること(平12択)(平21択)(平7記)

 

 

 

 

 

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ここをチェック

 

□*1 「傷病補償年金の支給の決定」は、業務上の事由により負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後1年6箇月を経過した日において傷病補償年金の支給要件に該当するとき、又は同日後該当することとなったときは、所轄労働基準監督署長が、当該労働者について行わなければならない(則18条の2第1項)。

(平3択)(平12択)(平13択)(平14択)(平16択)(平19択)(平20択)

(平21択)

 

 ↓ なお…

 

□「障害の程度」は、6箇月以上の期間にわたって存する障害の状態により認定するものとする(則18条2項)。(平19択)