労働基準法（4）－13
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□例えば、ある事業所の1日の労働時間の規定について、
a) 法定労働時間は8時間
b) 就業規則上の所定労働時間は7.5時間
c) 労働協約上の所定労働時間は7時間 であるとき
↓ 労働契約の締結に際し…
労働組合員とは7時間、組合員以外の労働者とは7.5時間を超えることはできない（労働契約に対する「労働協約」及び「就業規則」の規範性）
↓ しかし…
□仮に、実際の労働現場において、その時間数を超えた労働が行われたとしても8時間を超えない限り違法とはならない。→規範的効力とは別の問題
↓ ところが…
□仮に、36協定において、1箇月42時間の制限枠を定めた場合、たとえ厚生労働大臣の定めた時間数（この場合は45時間）以内であったとしても、42時間を超えることはできない。 →超えた場合は法32条違反となる！
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◇包括的同意vs個別的同意◇
□36協定の締結・届出がある場合において、労働者に時間外労働を命令するためにはどのような労働契約上の根拠が必要なのか？
↓ そもそも…
労使協定には、民事上の拘束力が認められているわけではない。
↓ そこで…
□使用者が就業規則等一般的規定において、「36協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約所定の労働時間を延長して労働者を労働させることができる｣旨定めている場合には、その就業規則等の内容が合理的なものである限り、その部分も労働契約の内容となるから、労働者はそれに従って時間外労働義務を負うこととなる。（平18択）
↓ つまり…
個別的合意（労働契約上の同意）までは必要なく、包括的同意によって認められる。(日立製作所武蔵工場事件・最高裁第1小平3.11.28)